ハイソリッド無溶剤型塗料を使用することで環境問題に配慮

今まで使っていた外壁塗装などの(塗装時の)固形分が40%だったものを80%に変えると、揮発する溶剤量は当然60%から20%に減少します。一般には固形分が70%以上の外壁塗装などをハイソリッド(高固形分/solid=固体、頑丈な)塗料と考えて良いと思いますが、業界によってハイソリッドと呼ばれる塗料の固形分は一律ではありません。  ハイソリッド塗料を得るための最も基本的な方法は、樹指の分子量を下げ、系の粘度をさげて固形分が高くても同じような粘度で塗装できるようにすることです。しかし、樹指分子量を低下すると、硬化塗膜の硬さなどの諸物性が低下し、また耐候性(屋外で使用した時の耐久性)も著しく低下します。これを防ぐためには塗膜が硬化する際の反応点を多くし、十分に分子同士を結合させる必要があります。また、ハイソリッド塗料では塗装する際に、たれやぬれ不良(たれ不良:垂直または傾斜面の塗装時に塗料が下に流れて塗膜の一部が厚くなり均一でない状態。ぬれ不良:はんだが正しく接合されていない状態)などの塗装欠陥を生じやすく、表面張力や構造粘性(粒子が繋がることによって生じる揖梓速度によって変化する粘性)の調整が必要になります。  日本では自動車塗装の最上層のクリヤ塗料にハイソリッド塗料が有力視されています。ハイソリッド塗料では基本的に現有の塗装設備が使用できるメリットがあります。  無溶剤型塗料は溶剤量をゼ口にした塗料です。例えば、反応性希釈剤であるスチレンモノマーで溶解した不飽和ポリエステル樹脂塗料、アクリルモノマーで希釈した紫外線硬化塗料などがあげられます。ハイソリッド・無溶剤型塗料は共に各種工業用塗料、船舶、重防食塗料などの分野で開発が続けられていますが、塗装作業性、塗膜外観性などの改良も大きなポイントになっています。

●関連サイト「外壁塗装、塗り替えの市川塗装|沼津市、三島市、御殿場市、裾野市

外壁塗装を使用する際VOC削減には水性塗料が有力か

外壁塗装などの溶剤を水に置換えるというのは一つの理想的な環境対応型塗料のあり方だと考えられます。  水は極めて特徴的な物質で、分子量が18しか無いにもかかわらず液体であり(窒素分子は28で気体)、沸点が100℃もあります。また沸点が111℃である卜ル工ンと比べてもその蒸発速度は約5分の1という低さです。これはいずれも水素結合力という水分子同士を互いに引き合っている力に基因すると思われますが、この特性が水性塗料の特性として有効です。  さて、水を溶剤替りに用いようとしますと、まず水は樹脂を溶かすことができないと言う問題にぶつかります。そこで樹脂の一部に水に親和性のある構造を取り入れて、樹脂を溶解するか、あるいは水中に分散することになります。その形態によって水性樹脂は水溶性型、コ口イダルディスバージョン型、工マルション型に別れますが、あまり親和性を強くし、溶解性をあげると塗膜の耐水性が低下しますので、後2者を塗料用樹指として用いることが多いのではないでしょうか。  第2の課題は、水の蒸発の遅さです。自動車用水性メタリックベースコートではスプレー塗装時に水が蒸発することによる粘度上昇が期待できないため、スプレー時には低粘度、塗着時には高粘度になるよう塗料の設計がなされ、たれやアルミニウム顔料のムラを防いでいます。また次工程のクリヤ塗装前に赤外線や熱風を用いて水を蒸発させています。水の蒸発は空気中の湿度に影響されるのも大きな特徴です。  また水性塗料は表面張力が大きいため、はじき(下地と塗料との間の表面張力が均一でない場合などに、塗装した後、塗料が均一に付着されず、塗膜が部分的にへこみが出来てしまう状態)やわき(塗膜の硬化や乾燥時に、泡状の小さな膨れや穴が生じてしまう状態)を生じやすいことも課題です。 多くの水性塗料では、塗装作業性や成膜性向上のため塗料中に少量の有機溶剤を併用することが一般的だと言われています。水性塗料は建築用エマルション塗料だけでなく、工業用焼付塗料、汎用塗料の開発も進み、多くの建築物にも使用されています。