外壁塗装などいろいろな場面で使われる塗料  外壁塗装で自動車を塗る

自動車の外壁塗装は工業用塗料の中でも品質要求が厳しく、高度な技術が求められます。ここではまず一般的な自動車外板(鋼板部)の塗装方法について述べます。自動車の外板は基本的に下塗り、中塗り、上塗りの3層の構成から成り立っています。  自動車の形に組み立てられた銅銀は脱脂、リン酸亜鉛などによる防錆処理(化成処理という)をされ、下塗り工程に入ります。下塗りには電着塗料が採用されています。電着塗料は付着力、防錆力に優れた工ポキシ樹脂を水に分散したもので、その浴槽の中に車体を浸漬し、通電することによって素材上に塗料を析出するものです。この方法は袋構造部位への塗装も可能で、下塗り塗装として最適な方法です。下塗りは通常20㎛ほどの膜厚に塗装され、180℃程度で焼き付けられます。 中塗りは、自動車が走行中に小石などによって傷がつき、錆が進行するのを防ぐため、石跳ね傷防止(耐チッピング)機能をもつようポリエステル・メラミン樹脂やそのウレタン樹脂変性品によって設計されています。中塗りはスプレー塗装によって、通常35㎛程度の膜厚に塗装され、140℃程度で焼き付けられます。  上塗り色には白、赤のようないわゆる着色顔料のみで構成されたソリッドカラーと、アルミニウム粉やマイカ粉などのフレーク顔料を含むメタリックカラーがあり、美観を付与します。ソリッドカラーは主としてポリエステル・メラミン樹脂系塗料を用い、1層で約35㎛の膜厚に塗装されます。一方、メタリックカラーはアクリル・メラミン樹脂系からなり、ベースコートとよばれるフレーク顔料を含む層(約15㎛)とクリヤ層(約30㎛)を重ね塗りし、同時に140℃程度で焼き付ける方法が一般的です。上塗りには硬さ、雨、光、熱に対する耐久性、耐擦り傷性など多くの高 度な品質が要求されます。

外壁塗装で新幹線車両を塗る

航空機と新幹線を利用する分かれ目は移動時間で、3時間以内ならば新幹線になるそうです。高速走行による車体振動やトンネル出入り口での外板変形に塗装系が追従できること、長時間美観を保持し、汚れを洗い落としやすいことが車両用塗料に求められます。  1990年代頃までの車両外装は光沢が鈍く、また、色も白をベースとした同系色だったと記憶されると思います。高光沢にすると、車両外装板の凹凸が強調されます。建築物の外装もつや消し状態になっていますが同じ効果です。白をベースとしているのは高速をイメージする色彩効果と、すり傷などを目立たせないことを狙っていると考えられます。90年代以降は車両外板にAL合金が採用され、メタリック仕上げなど乗用車並みの外観が求められるようになったようです。プレス加工の進歩で、溶接箇所が減少していますが、電車の様に大型になると車体に歪みが残り、パテ付けで平滑化する必要が生じます。  新車やPCMに適用する表面処理に変わって、ブラスト直後に工ポキシ樹脂系プライマーが塗装されます。ブラスト直後の金属面はとても活性な状態ですから、この時に塗装すると、塗料はとても良く付着してくれます。この上に、不飽和ポリエステル樹脂パテが使用されます。車両重量とコストの制限から、パテ付けー研磨工程をを2回で終了させます。その後の工程は車の補修塗 装工程とほぼ同じになります。パテ付けー研磨工程と中塗りー研磨工程の平滑化作業が高級感を生み出す源であると考えられます。  このように大型金属素地の表面活性化にはブラストを用いられることが基本のようです。ブラスト後には直ちに塗装する必要があります。